40年の節目を祝う
40年前に結婚し
時は流れ
ふたりの子供たちそれぞれに家族ができ
私たち夫婦は 4人の孫娘のジイジとバアバになった
そして 私たち夫婦の現在の課題は
妻の母親の介護
私の両親と 妻の父親は 病により既に他界
長女である妻が
自らの役目と覚悟して 母親の介護に明け暮れている日々
しかしながら
妻の両足には人口骨が入っており
介護で足が疲労したことで 痛みが発生したため
しばし休養をとる必要があった
そのため
ケアマネージャーさんと相談し
義母を1か月半ほど 施設にお願いすることにした
そこで この間を活かして
記念日をだいぶ過ぎてしまった 結婚40年を祝おうと思ったのだ
義母の臨時入所が始まった7月12日の夜から
旅行の希望先にある温泉宿を さんざん探したが
どこも予約で埋まっていた
そこに 運悪くも コロナBA.5株の 爆発的な感染者増加
罹患を恐れ 静かに怯えて暮らしていた私たち夫婦にすれば
返り討ちにあったような気分
やっと出かけられると思ったのに・・・
それからというもの
なんとか実現したい自分としては
罹患者数の少ない東北地方を中心に
時間を見つけては ネット情報を探っていた
感染対策を踏まえると
安心の個室夕朝食で しかも客室に半露天の温泉があり
大浴場に行かなくても良いような
そんな宿を探していた
この際だから
多少高額になっても構わないと あれこれと検索し
諦めかけていたところ
折しも 国の旅行応援キャンペーンが
14日を基準に更に延長されたこともあり
これまで 利用できなかったような宿も視野に入れ
希望に沿う宿を探したが やはりないものはない訳で・・・
妻の足を休ませるためには 出かけないことが一番だが
気分転換も重要であり
どうしても 気仙沼市から離れてのお祝いをしたくて・・・
歩く距離が短くて ゆったりと寛げる静かな宿
加えて 食事が旨いこと・・・と考えていたら
はたと 気が付いた
私たち夫婦の定宿
花巻温泉 「志だて」
これまで何度も利用してきたが
夕朝食は個室 客室には 源泉かけ流しの半露天風呂
しかも食文化の高い気仙沼人が納得する美味しい料理
旅行応援キャンペーンが延長となったばかりのため
確認の電話を志だてに入れると
宿の会員特典と応援キャンペーンを併用できることを知り
かなりのお得であるだけでなく
運良く 希望日に空きがあるとのこと・・・
となれば 文句なし
求めるものがすべてクリアする宿
しかしながら いつもの宿だけに
観光の要素は全くなかったが
それでも妻は
「志だてがいい」と言ってくれたので決定
2年半ぶりの温泉宿ということもあり
子供のように わくわくしながら出発
途中 妻の希望で
久しく訪れることができなかった
お気に入りのお店に寄り ゆっくりと昼食をとり
予定より少し早めに 志だてに到着
前回 志だてを訪れたのが 2年6か月前で
その後は コロナ禍のため 利用できない時間だけが流れていたのだった
駐車場に車を止めると
いつものように 駐車場所までスタッフが静かに歩み寄り
「いらっしゃいませ」と一言
笑顔のまま 余計な言葉は一切なく
こちらの問いかけにのみ 丁寧に対応する
このさりげなさが とても大切なことで
すべてにおいて この宿は距離感を保った接客を欠かさない
そんな ホスピタリティーの高さがとても心地よい
ウエルカムドリンクをいただいて ほっとする
スタッフの方の洗練された言葉遣いも心地よい
美しい日本語の響きの良さを感じる
やはりここは落ち着く宿
妻もうれしそうにしている
部屋はいつものように ホールから近い部屋に案内され
足の悪い妻のために 座椅子にかわって椅子が
畳の上に用意されていた
これもまた ホスピタリティが行き届いている証
馴染みのある部屋を見回すと
とても小さな変化だが 客への配慮が増えていた
スタッフの方からも そのことが説明され
うれしくなり 笑顔がでてしまう
妻もうれしそうに微笑んでいた
やはり 良い宿
今日の纏わりつくような暑さと湿気に
すっかりと汗ばんでいたこともあり
早速 風呂に入ることにした
風呂上りの妻が うれしそうに気持ちよかったと 言ってくれた
続いて私も入る
源泉かけ流しの湯が 部屋にもあることは 何よりもありがたい
ましてや 乾燥肌に悩む私には さらにありがたい泉質
豊沢川を見下ろしながら風呂を楽しんだが
続いた長雨で いつもより水量が多い
俄かに 雲の切れ間から夕日が差し込んできた
森には ヒグラシの声が響く
水の音を聞きながら 森と雲と青空と太陽
しかも 客室で源泉かけ流しが楽しめる
もはや 最高の気分
風呂から上がり 大相撲名古屋場所を観戦
盛岡出身の錦木の活躍がうれしい
夕食の時間になり 夕食の個室に案内される
前回は 利用できなかったが
2019年末にリニューアルした個室での食事となった
創作和食の懐石が始まる
この写真の後
今回もまた 珠玉のようなお料理が続く
目から鱗の組み合わせもあった
気仙沼産フカヒレのスープ
これまでにない食材の組み合わせに驚いたが
「これも ありだな」と納得のお味
この宿では 決まって気仙沼産フカヒレのスープが出るが
この味付けは初ものだった
最後のフルーツ2種とデザートまで しっかりといただき
満足感とともに 部屋に戻った
腰を伸ばそうと横になると
思わず寝てしまった
10時頃に もう一度 部屋風呂に入り
軽く涼んでから 布団に入った
そのころから 雨音は大きくなったようだが
静かな部屋で 妻も私もぐっすりと眠れた
深夜 スマホのアラートで目が覚めた
洪水警報だったが
館内のアナウンスもなく静かだった
地形的な理解もできていたので 慌てずに
ふたたび寝入った
朝起きると 豊沢川の流れがさらに凄いものになっていたが
問題はなかった
すぐ下流で一気に川の高さが下がるので 洪水の心配は皆無なのだ
寝汗を流すために 朝風呂に入る
乾燥肌の私が 少しも痒くならないことがうれしい
客室にかけ流しの風呂があるのは 本当に贅沢なこと
風呂から上がると 妻が起きていた
妻も続いて風呂に入った
汗になった浴衣が鬱陶しいので 衣服に着替え
朝のTVニュースを見る
豪雨と雷で たいへんだったことが分かった
朝食の時間になり
昨夜と同じ個室に案内される
毎度のことながら 朝食も満足の美味しさで
しかも量が多くて 手が込んでいる
妻は 慣れていることもあり
いつものように食べる量を調節していた
私もご飯を少なめにして 胃に優しい食べ方に努めた
夕食はもちろんだが 朝食もこの宿の魅力
料理人の腕が冴えわたっている
宿は11時半までステイできるのだが
自分たち用の この宿ならではの美味しいお土産を買い
10時を過ぎたあたりに 宿を後にした
結婚40年は 今となればあっという間だった
既に自分たちも 高齢者の仲間入り
子育ては大変だったけど 今となれば良い思い出ばかり
それにしても
つくづく人生は短いものだと思う
次の節目は金婚式
いつまでも妻と一緒に過ごしたいと あらためて思った
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