奇跡の一本松のすぐ近くに

あの2011年の震災で
市街地が消えた陸前高田市に
大災害のシンボルとして残る奇跡の一本松

その北側に 大きな道の駅ができた
それも 一週間前に開業したばかりだったのだ
写真の向こう側に 三角の建物が見えるが
旧の道の駅である


無残な姿のまま 残っていて 
災害のシンボルのひとつとするらしい

人の流れに合わせて 建物の中央に向かうと

巨大防潮堤までの一本の道ができていた

私と妻は あの上までは 
途中で休まないと辿り着けないポンコツ夫婦なので
ここから眺めるだけ・・・

おや・・・
目の前の屋根の下に
四角いプールのような水が・・・
しかも その上の屋根は吹き抜けになっていて
青空が四角に切り抜かれていた
吹きぬけから水鏡に お昼前の日差しが四角形に注いでいた

この水鏡になっているような浅い水たまりは 
中央から静かに水が出て 4辺で排水するシステムらしく

いたずらに入りたくなるが 
スニーカーで入るには少々深いようだった

この水鏡を境に 南は道の駅 北は津波伝承館になっていた
伝承館の入口を入ったところで・・・
やはり 私たちは足が止まった・・・

悲惨な写真があることが分かったからだった

未だに直視できない そんな弱さがある夫婦だが
これもまた仕方のないこと・・・

あの時のことを思い出すと 身体が硬直しそうになるのだった

気を取り直して 反対側の道の駅に入るが 中に入って驚いた
かなりの混雑で 既にレジ待ち客の列ができていて
通路も狭く ゆっくりとお買いものができない状態

入口でもたもたしていると
次々と観光バスの集団が入って来た・・・
次々に入って来たのは ご老人の集団で
この写真を撮った後 さらに ごった返しになってしまった

「これじゃあ あんまりだよね」と
人ごみを極端に嫌う私を 気遣う妻 

「今日はどんなものがあるかを見るだけにしよう」と言うと
妻も 「そうだよね」と納得

まあ 三陸沿岸道のおかげで
自宅から車で20分ほどで着くということもあり

また 平日に来て ゆっくりと買い物をすることに決め
ささっと 商品を眺め
建物を出て 車に戻ろうとした時
懐かしい山の姿が見えた 

この位置から氷上山を見たのは 
2011年2月12日のことだったのだ

そう 震災の僅か一か月前に見た風景

美しい青空が広がり
温もりのある陽ざしが降り注ぐ日だった

「高田松原海岸に行こうか?」と美しい砂浜を散歩したくて訪れた
そんな 懐かしい風景だった

そしてここは 
岩手県立の野外活動センターの
広い芝生の庭があったことを思いだした

また この場所から氷上山の姿に目を向ける日が来るとは・・・

大好きだった高田松原海岸は もう無く
巨大防潮堤が 鎮座していた・・・

8年と8か月ぶりの
美しい眺めに ふたりで見入ってしまった


コメント

kaori さんのコメント…
何度も。。。

この敷き物みたいなのですか、水が出るのは?
奥に見えるものですね? 四辺で排水するとは、これは
なんのためですか?暑さしのぎ?笑

すごく広く感じます。苦しい期間を越えて、立派な建物が。
越えられないですよね。東北の方々はがんばっているのですね。
mistyhill さんの投稿…
kaoriさん コメントありがとうございます。
そうですよね、敷物みたいな感じです。
この水をどう見るかは、十人十色で良いと思いますが、
あの大津波と、この小さな四角い水たまりの水面を這うように動くさざ波
大きな波は怖いですが、このさざ波を見ていたら、少し穏やかな気持ちになりました。
私たちのように、あの大津波被害を直接見た者にすれば、この穏やかなさざ波は
心を戻してくれる、そんな大切なものに感じられてきました。

この建物の西側には、まだまだ市街地が戻らず、茶色の土の山が広がっています。

自宅に戻ったら、陸前高田市の土埃で、車は汚れていました。
気仙沼市も同じですが、まだまだ、復興は遠いです。

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